今日のような気持ちで働ける日をずっと待ち望んでいた。働くうえで、若さが邪魔だとずっと感じてきた。
20歳でセラピストになって、ショックだったのが、すぐに指名をもらったことだった。通常なら指名は嬉しいことなはずなのに私の気持ちは逆だった。まだ経験が浅くて上手くできるはずもない2日目とかで技術以外のところで評価されたのがつらかった。お客さんからしたら応援してくれてるのかもしれない。チャンスを与えてくれたのかもしれない。でも、応援を素直に受け取れなかった。そこからムキになってどうやったら腕があがるか考えていた。あの頃の指名は、多かったけど、9割以上、男性のお客さん。女性から指名されることはほとんどなかった。
「頑張ってるから応援したくなる」
というのは男性のお客さんに多い心理だと思う。若さ、ルックス、一生懸命、それは、男性からしたら嬉しい要素。でも職人はそんなところで評価されたらだめだと思ってた。やりたくてやってるんだから頑張るのは当たり前の話で、その先の違いにこそ、評価するべきポイントがあるとか考えていた。自分の仕事を芸術にしたかった。
何事もうまくいくまでは苦労と葛藤の連続でしかない。だけど諦めずにうまくいく自分のイメージに向かい続けると、いつの日か全てのピースが揃ったかのように完成の日がやってくる。
「できた!」っていう達成感。
その感動を知っているから失敗することも平気だし高い理想を諦められずにいる。更にまた、高い理想に向かいたくなる。
最近は女性向けにやっているんだけど、シビアな女性たちに、「応援」ではなく「評価」されるクオリティーがだせる自分になれたことがうれしすぎた。何年もかけて育てた甲斐があったんだ。
誰が真似しようとしても真似できないレベルの仕事がしたい。それでしか、自分自身を満たせない。
これからもっと理想のために生きるようになると思う。
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